相手の目を見ること
元妻N子とも、N子の元ダブル不倫相手であるK島とも、裁判中一度たりとも目が合わなかった。
裁判って、テレビで見るような、傍聴席があるような部屋で行う期日もあるけど、大体はこじんまりとした会議室のような所に、ギュッとみんなで収まってやります。
裁判官
N子の弁護人
K島の弁護人(何故かいつも二人)
俺の弁護人
俺
普段はこの6人。
そして、どうしても出廷が必要な二度ほどはK島を合わせて7人。部屋は満員。
ちと話が逸れたけど、この小部屋の中では、机を挟んで1メートル以内の距離でK島と向き合った。入室から退室まで15分(?)くらいの間、ほぼずーっとK島の顔を覗き込んだけど、唯の一度も目を合わせてこなかった。
N子とも、口頭弁論の時は傍聴席のある部屋で一緒になったが、この時も全く目が合わなかった。
まぁ、例えばこっちが恐ろしいストーカー男だったり恐喝系の男だったりしたらその限りではないが、普通は目を合わさない奴は後ろめたい奴だよね。無理してでも、こちらに目を合わせて来るようにしたら、少しは裁判官も騙せたかもしれないよ。
面白かったのは、N子の弁護人。若い女性の弁護人で、調停からずっとN子の代理人をしてるんだけど、調停の最初の頃は普通に目を合わせてきてたけど、暫くしてから全く合わせなくなった。
最初はこちらのことを、トンデモナイ女の敵と信じていたんだろうね。しかも、その観点で俺の言動を見れば、堂々と嘘をつきまくる、すごい悪人に見えていたのだろう。
K島の代理人の方は、最初から終始目は合わさず。こちらは最初からK島のゲスさを理解していた様子。彼の離婚裁判の時と同じ代理人だからねぇ。記録によると彼は自分の奥さんに対しても相当ヒドい仕打ちをした様だから。
人間、相手の目を見られるかっていうのは思ったより明確に心理と立場を物語ってしまうんだなーと。